国吉放出、有吉獲得から見えるベイスターズの方向性
みなさん、こんにちは。
今回、本当は前回の投稿で示した投球数を使って分析を行う投稿にしたかったのですが、最近あまり時間が取れなかった関係で少し延期とさせていただきます。
そして今回は、国吉選手のトレードを題材とさせていただきたいと思います。
先日6月14日に国吉選手と、ロッテの有吉選手の間で交換トレードが決まりました。
国吉選手と言えば、1週間前の西武戦でも登板しており、いきなりのトレードに驚かさた方も多いと思います。
国吉選手は、昨シーズンまでは勝ちパターンでの登板も多く、ブルペンの中心的存在であったと思います。
しかし今シーズン与えられた役割は、先発がノックアウト寸前になった時に投げる第二先発のような役割でした。
以上の投稿に示した通り、国吉選手は勝ちパターンでなくても、第二先発としての登板でチームを勝利に導くことが多く、そしてその第二先発がベイスターズの投手起用のキーになっていたと思います。
しかし一方で第二先発の役割を担うことで国吉選手個人の成績が悪化した側面があって、
上の投稿に示した通り、第二先発として多くの打者を相手していくと、必ず苦手な打者にあたってしまい、その打者との対戦を強いられることから成績悪化が起こったように思います。
今年の国吉選手の成績は、
防御率5.16 奪三振率11.22 与四球率3.94 被打率.224
です。
高奪三振率・高与四球率の特徴はさることながら、
この奪三振率と被打率を考えると、この防御率は考え難く、実力以上に成績が悪くなってしまっていることが分かると思います。
この成績の伸び悩みがトレードの要因の1つだったのかなと思います。
これはロッテ側が国吉選手を欲しがった理由にあたります。
では一方で、なぜベイスターズ側が国吉選手の放出を許したのか、
それは国吉選手の与四球率が高いという理由と、第二先発を基本戦術としてしまっている現状を変えたかったということがあると思います。
以上の記事から引用すると、
「試合を作れる先発投手だということ。それから四球の数が極めて少ないという中で、いわゆるゾーン内できっちりと勝負をしながら打ち取っていく投手であると聞いています。先発投手というところがチームのウィークポイントでありますので。そういうところを兼ね合わせて獲得させていただきました」
これは、三原球団代表の有吉選手への評価ですが、
重要な点は、四球の少なさとゾーン内で勝負できるという点です。
与四球率が高く、ボールゾーンで空振りを奪う変化球を多用する国吉選手を放出し、四球が少なく、ストライクゾーンで勝負する有吉選手を獲得する、
投手には四球が少なく、ストライクゾーンで勝負して欲しいというベイスターズの球団としての方針がここに如実に表れていると思います。
そして有吉選手が先発投手であることも重要な点であると思います。
第二先発のような使われ方をしていた国吉選手を放出し、先発投手の有吉選手を獲得する、
ここには球団として第二先発を基本戦術としている現在のチームに疑問を投げかける、そんな意味合いがあると思います。
第二先発としてであっても、チームの主力として1週間前まで投げていた投手を放出することには、それなりの意味があると思います。
もしかしたら、これから三浦ベイスターズの采配がまた変わっていくのかもしれません。
第二先発要員としては、国吉選手の他にも石田選手や櫻井選手などいるので、急に第二先発がなくなってしまうことはないと思いますが、
中長期的に第二先発に頼らない先発陣の構築を目指していこうという球団の方向性は、このトレードを通して見えてくると思います。
そしてそこに三浦監督が目指す、先発に長い回を投げて欲しいという考えが絡んできている、そのように思います。
国吉選手の放出で、悲しむファンの方も多いと思いますが、
個人的には第二先発の采配を根底から覆す出来事だったので、これから采配がどのように変わっていくのだろうという、好奇心にも似た気持ちでいます。
案外、采配も今まで通りになる可能性もありますが、もしかしたら一転するかもしれない、そのような気持ちでいます。
どうなるのでしょうか、シーズン再開が楽しみです。
今回は以上です。
投球数から見るベイスターズ 31~60試合【データ保存用】(スマホ非推奨)
今回は、31~60試合のベイスターズの投球数のデータだけを載せる投稿にしたいと思います。
なぜデータだけなのかと言うと、
とりあえずデータを見てもらって楽しんでもらおうという目的もあるのですが、
このデータを基にこれからの投稿で分析を施していこうと思っていて、そのソースとして1回示しておこうと思うので、
データだけの投稿とさせていただきます。
以下の表は、31試合~60試合の投球数を先発と中継ぎに分けて示したものです。
31試合~60試合の試合は、正確には4月30日~6月8日の試合のことを指します。
以下の表では、この31試合~60試合で、先発と中継ぎをそれぞれ投球数の合計が多かった順に並べています。
先発の場合、登板ごとの平均投球数も割り出したので、どの先発がどれだけのスタミナがあるのか、あるいはどれだけ投げすぎているのかを分かるようにしています。
また、表の一番上の行に書かれている、「1」や「2」といった数字は、31~60試合の中で何登板目であるかを表していて、
その下に書かれているそれぞれの数字は、その登板目で投げた投球数を表しています。
例えば、濱口の場合、「1」の下に書かれている「95」という数字は、濱口投手が31試合~60試合の中の「1」登板目で「95」球を投げたことを表しています。
・先発
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 合計 | 平均 | |
濱口 | 95 | 126 | 94 | 105 | 112 | 532 | 106.4 | |
ピープルズ | 92 | 68 | 86 | 98 | 91 | 56 | 491 | 81.8 |
ロメロ | 82 | 86 | 87 | 66 | 321 | 80.3 | ||
大貫 | 69 | 84 | 83 | 61 | 297 | 74.3 | ||
今永 | 93 | 92 | 107 | 292 | 97.3 | |||
中川 | 66 | 73 | 90 | 229 | 76.3 | |||
坂本 | 13 | 70 | 89 | 172 | 57.3 | |||
京山 | 73 | 73 | 73.0 | |||||
阪口 | 50 | 50 | 50.0 |
・中継ぎ
シャ→シャッケルフォード
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 合計 | |
国吉 | 34 | 25 | 34 | 32 | 37 | 19 | 21 | 33 | 32 | 32 | 22 | 13 | 334 | |||||
石田 | 35 | 39 | 15 | 22 | 17 | 11 | 12 | 28 | 19 | 21 | 21 | 14 | 18 | 272 | ||||
平田 | 29 | 6 | 31 | 48 | 40 | 8 | 31 | 54 | 247 | |||||||||
エス | 17 | 8 | 11 | 13 | 5 | 14 | 11 | 13 | 9 | 13 | 26 | 29 | 11 | 14 | 23 | 10 | 10 | 237 |
三上 | 28 | 13 | 18 | 14 | 9 | 8 | 17 | 11 | 3 | 12 | 13 | 13 | 13 | 3 | 19 | 24 | 7 | 225 |
山﨑 | 10 | 10 | 21 | 12 | 18 | 13 | 21 | 18 | 10 | 24 | 13 | 10 | 14 | 27 | 221 | |||
三嶋 | 7 | 11 | 14 | 10 | 22 | 14 | 17 | 7 | 32 | 16 | 12 | 10 | 14 | 10 | 24 | 220 | ||
砂田 | 22 | 14 | 19 | 5 | 13 | 6 | 31 | 16 | 11 | 4 | 8 | 6 | 12 | 12 | 179 | |||
中川 | 85 | 85 | ||||||||||||||||
シャ | 23 | 14 | 15 | 10 | 21 | 83 | ||||||||||||
伊勢 | 9 | 16 | 53 | 78 |
中継ぎの表は、表が長くなってしまった関係で見にくくなってしまいましたが、とりあえずのデータ保存用なのでご容赦ください。
また中川選手は、先発での登板も中継ぎでの登板もあったのですが、
先発の投球数で平均を出している関係で、先発時の投球数と中継ぎ時の投球数で分けて集計しました。
次回からこのデータを用いて色々分析をしていきたいと思います。
今シーズンの1~30試合の投球数のデータや、昨シーズンの投球数のデータとも合わせて分析をしていきたいと思うので、その時々で過去の投稿を参照していきたいと思います。
また、セリーグ6球団全てが60試合に到達したら、他球団の投球数との比較も行いたいと思うので、それもお楽しみにしていただければと思います。
今回は以上です。
高奪三振率・高与四球率の石田、国吉、平田について
今回は、前回の続きで中継ぎについて書きたいと思います。
前回の投稿では、低奪三振率・低与四球率の山崎康晃、砂田、三上が、カウントを取る変化球の割合を増やしていて、そして成績的にも復活しているということを書きました。
今回はそれとの対比で、高奪三振率・高与四球率の石田、国吉、平田について書きたいと思います。
まずは、この3選手の奪三振率と与四球率を示したいと思います。(6月6日終了時点)
石田 奪三振率:10.16 与四球率:4.45 K/BB:2.67
国吉 奪三振率:11.28 与四球率:4.44 K/BB:2.75
平田 奪三振率:8.41 与四球率:4.43 K/BB:1.90
データを見ると、3選手とも高い奪三振能力があるにも関わらず、四球が多く、苦戦しているという現状であることが分かります。
この高奪三振率と高与四球率の背景にあるのが、空振りを奪う変化球を軸とした投球スタイルだと思います。
この空振りを奪う変化球を軸とした投球スタイルは3選手共通していて、
具体的には、
石田の場合、チェンジアップとスライダー、
国吉の場合、カットボールとフォーク、
平田の場合、スライダーとフォーク、
が投球の軸となっている空振りを奪う変化球にあたります。
国吉選手に関して、カウント球になるはずのカットボールを空振りを奪う変化球としていることに疑問を持った方もいると思いますが、
国吉選手のカットボールは、カットボールにしては曲がりが大きく、カウント球というより空振りを奪う変化球と見なすべきだと思い、空振りを奪う変化球としました。
これら空振りを奪う変化球が投球の軸となっていることをデータで示したいと思います。
上記のサイトを参考にすると、各変化球の全体の投球数に占める割合は、
石田の場合、チェンジアップ(21.67%)、スライダー(30.61%)、
国吉の場合、カットボール(43.07%)、フォーク(11.13%)、
平田の場合、スライダー(33.61%)、フォーク(12.02%)、
となっています。
空振りを奪う変化球を投げる割合は、概ね50%で、投球の約半分が空振りを奪う変化球になっており、3選手とも空振りを奪う変化球を投球の軸としていると言えると思います。
次に、空振りを奪う変化球を軸とした投球スタイルと、高奪三振率・高四球率との関係ですが、
空振りを奪う変化球は基本ボールゾーンに投げるので、それを打者が振るか振らないかが、投球の重点になっていて、
空振りを奪う変化球を打者が振れば三振に繋がり、打者が振らなければ四球に繋がるようになり、高奪三振率・高四球率になったのではないかと思います。
簡単に表すとこのような関係が成り立っていると思うのですが、
この3選手の大きな問題として、その空振りを奪う変化球主体の投球は去年も行っていたにも関わらず、なぜ今年に入って苦戦し始めているのかということがあると思います。
なぜ今年に入って苦戦し始めているのか、3選手それぞれに個別の理由があると思うのですが、
3選手共通の原因の一つとしては、采配があると思います。
この3選手は、去年はワンポイント起用が多かったですが、今年に入ってから1イニングを任されることが多くなり、またそれどころか回跨ぎをすることも多くなっています。
1イニングまたは回跨ぎをするようになると、必然的に苦手なタイプの打者との対戦も多くなり、空振りを奪う変化球を投げてもボールとして見送られることが多くなり、
カウントを悪くするとストライクを取りにいき痛打されるという負の連鎖が起きているように思います。
この1イニングまたは回跨ぎをさせる采配が、この3選手の成績を悪化させた側面はありますが、
一方でチーム全体のことを考えるとその采配が必要だったとも言えると思います。
過去の投稿で、石田、国吉が務める第二先発が投手起用のキーになっているということを書いたのですが、
第二先発などの回跨ぎをさせる采配がチームの勝利に繋がっていると思います。
石田、国吉、平田の3選手に1イニングまたは回跨ぎをさせる采配は、それぞれ個人の成績を悪化させてはいるが、チームの勝利には繋がっている、そのような采配であるのかなと思います。
最後にまとめると、
石田、国吉、平田が高奪三振率・高四球率である背景には、空振りを奪う変化球を軸とした投球スタイルがあるということ、
そしてその投球スタイルが今年に入って通用しなくなってしまった原因には、采配が関係しているが、
その采配によって個人成績が悪化してもチームの勝利には貢献している。
石田、国吉、平田については、このような状況なのではないかと思います。
今回は以上です。
低奪三振率・低与四球率の山崎康晃、砂田、三上は、今シーズンからカウントを取る変化球の割合が増えた
今回は、中継ぎについて書きたいと思います。
中継ぎについては、このブログでは以下のような投稿もしており、今回の内容にも関係する投稿なので、掲載させていただきます。
今シーズンに入って、ベイスターズの中継ぎで復活した投手が3人いると思います。
その3人とは、山崎康晃投手、砂田投手、三上投手です。
この3人にはある共通した特徴があります。
それは、低奪三振率・低与四球率です。
実際にデータを示すと、(6月6日終了時)
山﨑 奪三振率:6.99 与四球率:2.22 K/BB:4.40
砂田 奪三振率:6.95 与四球率:2.45 K/BB:2.83
三上 奪三振率:6.55 与四球率:1.64 K/BB:4.00
三振はあまり奪えていないが、その代わりにフォアボールを与えていない。
この背景には、この3選手がカウントを取る変化球を本格的に投げ始めたということがあると思います。
カウントを取る変化球というと、
砂田の場合、カットボール、
三上の場合、カットボール、
がそれにあたります。
これらカウントを取る変化球の割合が増えたことをデータで示したいと思います。
山崎康晃投手のデータについては、小さなツーシームも大きなツーシームも同じものとして集計されており、少し分かりづらいので、
砂田投手と三上投手のデータを取り上げたいと思います。
上記のサイトを参考にすると、
砂田のカットボールの割合は、5.71%(2020)→10.65%(2021)、
三上のカットボールの割合は、6.51%(2020)→11.6%(2021)、
となっています。
カウントを取る変化球の割合が昨年のほぼ2倍となっているのです。
山崎康晃投手に関しては、各種記事に取り上げられている通り、
小さなツーシームを開幕から投げているので、データでは確認できませんが、しっかりとカウントを取る変化球の割合は高くなっていると思います。
次に、カウントを取る変化球の割合が増えたことと、低奪三振率・低与四球率との関係性ですが、
カウントを取る変化球でどんどんストライクゾーンで勝負することで、打者との決着が早くつくようになるので、低奪三振率・低与四球率になったのではないかと思います。
上のこのブログの過去の投稿では、2020年シーズンにベイスターズ中継ぎ陣の間で空振りを奪える2種類の変化球を投げる傾向が出てきたということを書いたのですが、
今シーズンに入って、カウントを取る変化球を投げるという新たな傾向が、ベイスターズ中継ぎ陣の間で出てきているのかなと思います。
また、上の過去の投稿では、
2種類の空振りを奪える変化球を投げる三嶋、石田、国吉、平田、伊勢、砂田、三上が活躍し、
空振りを奪える変化球を1球種しか投げれない山崎康晃、パットンが活躍できなくなっている、
ということを書いたのですが、
今シーズンに入って、昨年と投球スタイルが変わらない石田、国吉、平田、伊勢はかなり苦しい投球が続いていて、
逆に投球スタイルを変えた山崎康晃、砂田、三上が復活しており、その様子はかなり興味深いと思います。
毎年1流のプロ野球選手は変化を目指してオフを過ごしていますが、常に変化をしていないと取り残される、そのような世界がプロ野球の世界であるということを改めて実感しました。
今回は以上です。
大和のサヨナラ打、これがあるからベイスターズファンをやめられない
今日は横浜スタジアムに行ってきました。
球場に到着した時は、雨が降っていて、
本当に試合やるのかな?とも思えてしまうような雰囲気でしたが、
ファンの方々はかなり集まっていて、コロナ禍を感じさせないといった印象でした。
今日はウイング席だったのですが、席に着いた時はまだ曇り空でした。
雨が降る中、14:20試合開始に延びることが放送で伝えられ、
試合開始まで一緒に観戦する友人と会話をして過ごしました。
試合が開始する頃には、雨も上がり、ご覧のような明るい天気となり、ほっと一安心しました。
試合の前には、ベイスターズOBの久保康友氏とマリーンズOBの里崎氏の1打席勝負がありました。
久保康友氏が140kmの球を投げていたのが印象的で、結果はレフトフライに終わりました。
さて、本題の試合について書きたいと思います。
今日の先発は今永投手。
1回表の守りに着く際に、ベイスターズの野手がスタジアムDJに順々にコールされた後、
一瞬静まり返り、今永投手の登場曲が少し流れて、今永の名前がコールされる演出、かなりかっこよかったです。
いつも通り、横浜スタジアムでは当たり前の演出でも、何回見ても鳥肌が立つような良い演出だと思います。
試合は、今永投手が6回1失点に抑え、野手ではオースティン、牧のホームランなどで3点を取り、
2点先行のままベイスターズは勝ちパターンの中継ぎを投入します。
エスコバー投手が7回を無失点で抑え、8回には山崎康晃投手を迎えます。
山崎康晃投手は、大和選手の好プレーなどもあり、2人をアウトにした後、中村奨吾選手を迎えます。
この対戦の時、スタジアムで見ていた自分としては、妙な静まり返りというか、何か嫌な雰囲気を感じました。
レフトスタンドでロッテファンの手拍子が鳴り響く中、マウンドで1人静かに孤立する山崎康晃投手、そのような気持ちになぜかなりました。
その妙な予感が的中し、中村奨吾選手が二塁打を打ちました。
その後も嫌な流れが続き、続くマーティン選手にタイムリーツーベースを打たれてしまいました。
ここでロッテファンのボルテージが上がり、手拍子の強さも更に強くなります。
一方横浜ファンの側は、守備ということもあり、またコロナ禍ということもあり、山崎康晃投手に何か応援したくてもできずもどかしい時間を過ごしました。
結果的に山崎康晃投手は2失点し、同点とされてしまいました。
その後、流れがロッテにいく中、8回のベイスターズの攻撃が無得点で、9回に三嶋投手がマウンドに上がります。
ロッテファンの力強い手拍子に晒されながら、三嶋投手はそれに負けずに投球し、無失点で9回を投げ切りました。
この三嶋投手の投球がまたベイスターズに流れを引き寄せます。
そして9回の攻撃。
ベイスターズファンの手拍子の強さがこれまでの回とは異なる、力強いものになっていました。
そのパワーに押されたのか先頭の宮崎選手がヒットで出塁します。
ベイスターズの力強い手拍子がスタジアムの雰囲気を変えました。
その後ソト、牧が凡退し、ツーアウト2塁で大和選手の登場です。
スコアリングポジションにランナーがいることから、外野手はやや前進守備となりました。
この時私は一緒にいた友人に「外野手が前進してるときは大和打つような気がする」と言いました。
自分自身半信半疑でしたが、大和選手を信じて見ていました。
すると、
大和選手がレフトフェンス直撃のサヨナラタイムリーヒットを打ちました。
最高の瞬間でした。
危うく他の客とハイタッチをしそうになって、そうだまだコロナ禍だと思い出してすぐやめました。
これがあるからベイスターズファンをやめられない、そんな日になったと思います。
試合後のヒーローインタビューでは、大和選手が田代コーチから「決めてこい」と言われたということで、
田代コーチの影響はすごいなと改めて感じました。
なんとも良い試合でした。
このような試合を見せてくれた横浜ベイスターズをこれからも応援しようとそう思わせてくれました。
よかったです。
今回は以上です。
第二先発の失敗例 6月4日対ロッテ第1戦
今回は、前回に続いて第二先発について書きたいと思います。
前回のおさらいをすると、石田、国吉の両投手が第二先発として相手の勢いを止め、先発が崩れた試合でも勝ちを拾えることができている、
そしてこの第二先発が、ベイスターズの投手起用のキーになっているということを書きました。
前回は第二先発の成功例のみ取り上げましたが、昨日の試合で第二先発の失敗例が見られたので、それをまとめたいと思います。
昨日のベイスターズの先発は、京山投手でした。
3回を投げて5失点と、試合を作ることができませんでした。
しかし、打線の奮起で3回終了時点で5対5の同点となり、
そこで第二先発の国吉の投入です。
国吉選手は1イニング目を無失点で抑え、2イニング目へ向かいます。
早めの中継ぎ投入と回マタギで、昨日は国吉選手が第二先発と考えることができると思います。
ただ、この日の国吉選手は2イニング目に捕まり2失点。
相手の勢いを止めることができませんでした。
その後、砂田→石田→平田→三上とつなぎ、
相手の勢いを止めることができなかったベイスターズは、その後も打ち込まれ、11失点をして負けました。
第二先発が相手の勢いを止めることができず、その後に出てくる中継ぎも多くの点を取られてしまう、これは第二先発の失敗例と言えると思います。
しかし一方で、ダメージが少なかった負けとも言えると思います。
昨日登板した勝ちパターンの選手は砂田選手のみで、多くの勝ちパターンの選手を休ませることができました。
第二先発が相手の勢いを止めることができず敗色濃厚になってしまっても、それはそれで勝ちパターンの投手を休ませることができる、
これも第二先発の良い面であると思います。
先発が崩れても、第二先発を投入することで相手の勢いを止めることができれば、勝ちを拾える可能性があり、
また第二先発が相手の勢いを止めることができなくても、勝ちパターンの選手を休ませることができればダメージの少ない負けで終わる。
第二先発は、勝ちを拾えるリターンがあり、負けのダメージを最小限にするというリスクが低い采配とも言えると思います。
しかし、第二先発の投手や、ビハインド担当の投手の疲労が少しネックな采配でもあると思います。
ただ第二先発の投手や、ビハインド担当の投手であれば、勝ちパターンの選手に比べて2軍との入れ替えが選手の能力的に容易であると思うので、
第二先発の投手や、ビハインド担当の投手の2軍の選手との入れ替えを定期的に行っても良いのかなと思います。
2軍には伊勢選手や武藤選手など、去年の主力選手がまだいて、また三浦監督は先発調整していた投手を1軍の中継ぎとして上げる傾向もあると思うので、
上茶谷選手や、昨日先発登板した京山選手なども入れ替えの候補として十分可能性があると思います。
投手起用のキーとなっている第二先発。
この第二先発が最近かなり機能していると思っていて、これからも無理のない範囲で続けていくべきだと思います。
第二先発の投手や、ビハインド担当の投手でも疲労軽減のため2軍との入れ替えを行っていくことができれば、
シーズンを通した作戦として機能していくのかなと思います。
今回は以上です。
第二先発がキーになっている、三浦ベイスターズの投手起用
今回は投手について書きたいと思います。
三浦ベイスターズの采配で目に付くことが、中継ぎ偏重の投手起用。
先発に長い回を投げて欲しいという三浦監督の理想とは相反する采配で、自らの理想をただ采配に転化しているだけの監督ではないということが言えると思います。
先発の能力不足のためこのような采配になっている側面もあると思いますが、
中継ぎ偏重の采配の中で特に特徴的なことが第二先発を採用している節があることだと思います。
三浦監督の采配を見ていて、先発が早い回で相手打線に捕まると、スパッと中継ぎを投入し、その中継ぎを回マタギさせるという場面が多いように思います。
早い回での中継ぎ投入、そしてその中継ぎを回マタギさせる、これは第二先発と考えても良いと思います。
第二先発として投入された中継ぎが相手打線の勢いを止め、味方打線が得点を入れて逆転をすると、勝ちパターンのエスコバー、砂田、山崎康晃、三嶋に繋いでいく流れがあって、
この采配でかなり勝ちを拾えていると思います。
もし第二先発の投入が失敗して大差がついても、そのあとは勝ちパターンの選手を温存するだけで良いので、リスクは少ない采配になっていると思います。
また逆に負け試合を拾える可能性ができてリターンが大きい采配のようにも思えます。
第二先発を主に担当している選手は、石田、国吉の両選手。
中川が中継ぎ待機の時は、中川も第二先発のような使われ方をしていましたが、基本的にはこの2選手だと思います。
石田、国吉両選手は、先発から中継ぎ、そして勝ちパターン経験者と、経験豊富で投手起用のキーとなっている第二先発を任せるには申し分のない選手だと思います。
第二先発にも左右にバリエーションができていて、柔軟な投手起用ができるように思います。
実際にこの第二先発が機能した例を見ていくと、この1週間だけでも、
この例や、
この例、
そして先日のソフトバンク第1戦では、5回から平田1イニング→国吉2イニング→三上1イニング→三嶋1イニングと繋ぎ、打線の援護も相まって勝利を掴むことができました。
三嶋選手以外の勝ちパターンを使わずに勝利することができていて、完全なるベストゲームだったと思います。
こういう試合がこれからよく見れるようになると、いよいよベイスターズも浮上してくるのかなと思ってしまいます。
早い回から投げる中継ぎを敗戦処理ではなく、相手の流れを止める第二先発として捉えているところが味噌だと思います。
前任のラミレス監督も、ビハインド担当の投手を敗戦処理ではなく、相手の勢いを止める投手として捉えていましたが、
そのラミレス監督の考え方や意志が三浦ベイスターズにもしっかり残っているではないか、そう思っています。
ラミレス政権の核だった木塚コーチの影響もあると思いますが、
コーチ陣の刷新を求めるファンの声が大きい中で、ラミレス政権で核となったコーチが残ったことによる良い影響というのが少し見えてきたのかなと思います。
最後にまとめをしたいと思いますが、
先発が長い回を投げて勝ちパターンにつなぐことは大前提、
なのですが先発の調子が悪かった時の策が第二先発という位置づけになるのかなと思います。
先発陣の調子が良くないチーム状況の中で第二先発はキーになっていくと思います。
石田、国吉両選手がチームを勝利に導くことを期待しています。
今回は以上です。