変化球が2球種必要になったと感じる最近のベイスターズ中継ぎ陣について
今回は、ベイスターズの中継ぎについて書きたいと思います。
今回はその中でも、「変化球」の視点からベイスターズの中継ぎを考察していきたいと思います。
また、今回は少し私個人の感覚というか、主観に頼った記事になると思いますので、信憑性に欠ける文章になっている可能性がありますが、
そこは今回に限ってご容赦ください。
ベイスターズの中継ぎと言えば、その代表格は山崎康晃選手だと思います。
昨年までの山崎康晃選手であれば、投球の中でストレートとツーシームがほぼほぼの割合を占めると言っても過言ではなかったと思います。
ストレートと決め球になる変化球を1球種、これさえあれば中継ぎとして打者を圧倒することができたということです。
この傾向は山崎康晃選手だけではなく、ベイスターズの中継ぎ投手に共通して言えることでした。
例えば、三上選手、砂田選手、パットン選手、三嶋選手は、ストレートとスライダーのみ、
須田選手やエスコバー選手に至っては、シーズンを通してほぼストレートしか投げない年があるほどだったと思います。
田中健二郎選手や平田選手など、例外的に変化球を2球種投げる選手がいたのは事実だと思いますが、
ベイスターズの中継ぎ投手の全体の傾向としては、その投手が1番自信を持つ球種を投げ続けるということが言えたと思います。
しかし、この傾向が近年になり、変わってきているように感じています。
最初に異変を感じたのは、去年エスコバー選手がスライダーを投げ始めたときでした、しかも「決め球」として。
あれだけストレートしか投げてこなかったエスコバー選手が、スライダーを「決め球」として投げ続ける、このことに違和感を感じました。
エスコバー選手はスライダーを投げる時だけ、ストレートを投げる時よりサイド気味になるという癖があると思っています。
その癖があるにも関わらず、そのスライダーを投げ続けたことに、これまでのベイスターズの中継ぎ陣の傾向とは違うものを感じました。
それと同時に、エスコバー選手でさえストレートのみでは通用しなくなる時が来たのかとも感じました。
その異変は、今年に入ってから更に続出しました。
まずは三嶋選手がクローザー転向後、フォークやカーブを投げ始めるようになりました。
三嶋選手は、左打者に対する「決め球」としてフォークを有効に使うようになりました。
次に1軍に復帰した三上選手や砂田選手が、シンカーもしくはスクリューを本格的に投げるようになりました。
三上投手は左打者に対して、砂田選手は右打者に対して有効に使うようになりました。
砂田選手に関しては、左打者に対してもスクリューを有効に使っていたように感じます。
満塁のピンチで、巨人の丸選手からスクリューで三振を取ったことを覚えている方もいると思います。(YouTubeでその動画があるので、気になる方は視聴をお勧めします)
そして考えるべきは、山崎康晃選手とパットン選手が淘汰されつつある現状です。
今年も山崎康晃選手はストレートとツーシームが基本の選手であり、パットン選手はストレートとスライダーが基本の選手でした。
山崎康晃選手は、ツーシーム以外の変化球を投げる取組みも行っていましたが、決め球として使えるレベルではありませんでした。
また、今年ベイスターズの中継ぎ投手で活躍した選手と言えば、三嶋選手、石田選手、エスコバー選手、平田選手、国吉選手、伊勢選手が挙げられると思います。
今挙げた選手は、エスコバー選手以外は概して「決め球」となる変化球を2球種以上持っています。
去年エスコバー選手が変化球を投げ始めたことと、変化球が1球種しかない山崎康晃選手とパットン選手が淘汰され、そして変化球を2球種投げる選手が活躍する現状・・・
これ、1つの線に繋がっているように思いませんか?
相手打者のレベルの上昇や、相手チームの研究によって、ストレートと変化球1球種だけでは、中継ぎとして活躍できない時代が近づいてきているということが言えると思います。
そしてその投手側の対策として、「決め球」となる変化球を増やすという流れ。
これが今のベイスターズの中継ぎ陣が直面している状況なのかなと思います。
「決め球」となる変化球を複数持っているかどうかが、中継ぎとして活躍できるかどうかの1つの分水嶺となっているのかなと思いました。
今回の話は以上です。
次回は、来シーズンのベイスターズのコーチ陣について書きたいなと思っています。
お楽しみに。