変わらない中継ぎ重視の投手起用【投球数から見るベイスターズ】
今回も投球数について書きたいと思います。
今回は、セリーグの他球団の投球数と比較して、ベイスターズにどのような特徴があるのか見ていきたいと思います。
2021 | 先発 | 中継ぎ | 合計 |
阪神 | 2956 | 1257 | 4213 |
巨人 | 2932 | 1389 | 4321 |
ヤクルト | 2588 | 1969 | 4557 |
広島 | 2709 | 1622 | 4331 |
中日 | 2856 | 1357 | 4213 |
横浜 | 2697 | 1902 | 4599 |
上の表は、2021年の1~30試合経過時点で記録した先発と中継ぎの投球数をそれぞれ表したものです。
ベイスターズが記録した先発投球数は2697球でリーグ5位、中継ぎ投球数は1902球でリーグ2位となりました。
これを見ると、ベイスターズでは中継ぎ中心の投手起用がされていることが分かります。
三浦監督の下では、先発投手が多くのイニングを投げるような方向で進んでいますが、三浦監督の意識改革だけでは難しく、
この中継ぎ中心の投手起用は、先発投手の力量の問題が多分に影響しているのかなと思います。
また今年は、9回打ち切りの影響で中継ぎを早い回からつぎ込みやすく、中継ぎをつぎ込もうというのがベイスターズの基本戦術となっている影響もあるのかなと思います。
DeNA木塚コーチ「先手必勝の部分」9回打ち切り - プロ野球 : 日刊スポーツ
今永、ロメロ、平良といった実力ある先発投手が帰ってくれば、中継ぎ重視の投手起用が変わってくる可能性もありますし、来年9回打ち切りでなくなった時にまた変わる可能性もあるように思います。
また上の表を見ると、先発と中継ぎの投球数を合わせた数字が、4599球でリーグ1位と多く、元々の投球数がかさんでしまっていることも分かります。
そもそもベイスターズは投壊状態で、全体の投球数が多くなってしまっている面も否めません。
投壊が投球数をかさませ、それが更に疲労を呼ぶような関係になっていて、投壊を防ぐことが何よりの疲労軽減に繋がると思っています。
それでは最後に去年との比較をしてみましょう。
去年の数字と、今年の1~30試合の数字に×4をして、120試合換算にして比較します。
先発 | 中継ぎ | 合計 | |
横浜 (2020) |
10355 (58.9%) |
7233 (41.1%) |
17588 |
横浜 (2021) |
10788 (58.6%) |
7608 (41.4%) |
18396 |
上の表では、先発と中継ぎの投球数の全体に対する割合も記したのですが、
見て驚く通り、2020年では先発58.9%、中継ぎ41.1%だったのに対して、2021年では先発58.6%、中継ぎ41.4%と、かなり去年と酷似しています。
これを見る限り、去年と同じような投手起用がなされていると言えますし、ベイスターズのチームの構造からして誰が監督でも中継ぎに頼らざるを得ないというようになっているのかもしれません。
また投手起用に関しては、去年から留任している木塚コーチがかなり決定権を持っているということなのかもしれません。
いずれにせよ、ベイスターズは去年とは変わらない中継ぎ重視の投手起用がなされているということが言えるのかなと思います。
今回は以上です。
次回は、セリーグの中でどの選手が投球数が多いのかを集計していきたいと思います。