中継ぎ投手の先発転向の可能性について(投球数から見るベイスターズ・中継ぎ編)
今回は、投球数から見るベイスターズの第3弾として、中継ぎ陣の投球数を見ていきたいと思います。
1~30試合 | 31~60試合 | 61~90試合 | 91~120試合 | 合計 | |
パットン | 253 | 172 | 243 | 301 | 969 |
エスコバー | 220 | 239 | 247 | 153 | 859 |
国吉 | 234 | 218 | 215 | 103 | 770 |
平田 | 106 | 201 | 184 | 266 | 757 |
石田 | 124 | 222 | 197 | 173 | 716 |
山﨑 | 186 | 255 | 225 | 39 | 705 |
三嶋 | 216 | 150 | 150 | 184 | 700 |
伊勢 | 88 | 41 | 186 | 300 | 615 |
武藤 | 59 | 153 | 185 | 207 | 604 |
砂田 | 0 | 0 | 13 | 266 | 279 |
三上 | 0 | 55 | 93 | 66 | 214 |
進藤 | 0 | 37 | 0 | 63 | 100 |
櫻井 | 67 | 0 | 0 | 0 | 67 |
京山 | 0 | 0 | 0 | 49 | 49 |
藤岡 | 0 | 49 | 0 | 0 | 49 |
ピープルズ | 0 | 0 | 40 | 5 | 45 |
中川 | 0 | 0 | 0 | 34 | 34 |
笠井 | 0 | 0 | 0 | 27 | 27 |
上のグラフは、昨年のベイスターズの中継ぎ陣の投球数をまとめたものです。(注)←下に注があります。
30試合ごとの投球数もまとめたので、その変化が分かるようにしています。
このグラフを作成してみて気づいたことが2点あります。
それは、
1.中継ぎの選手層がかなり厚い状態にあるということ
2.それに付随して、中継ぎ投手の先発転向が可能なのではないかということ
です。
まずは、中継ぎの選手層について見ていきたいと思います。
昨年のベイスターズのブルペン陣は投球数順に上から、パットン、エスコバー、国吉、平田、石田、山崎、三嶋を中心に成り立っていたと見ることができます。
勝ちパターン級の中継ぎが7人もいるというだけでも層が厚いと言えると思いますが、シーズン終盤での伊勢選手の台頭や、砂田選手の復活など、さらにその層が厚くなっていく現状です。
今年はパットン選手がいなくなりますが、それでもまだまだ選手層が厚い状況にあると言えるでしょう。
そこで考えられることが、中継ぎ投手の誰かが先発転向することも可能なのではないかということです。
過去記事でも書いたように、決め球が2球種ある中継ぎが多くなっており、先発投手のような中継ぎ投手が増えているなと感じていました。
球種の観点からは先発が可能に見える選手が多くいるのは事実だと思います。
そしてさらにラミレス監督の退任も中継ぎの先発転向の可能性を高めていると思います。
ラミレス監督の投手運用は、中継ぎ中心の投手運用でした。
中継ぎ中心の投手運用であるがゆえにさまざまな投手を勝ちパターンで使う必要ができ、多少質が劣る中継ぎでも相手打者に合わせて起用するという投手運用を行っていました。
もし今年もラミレス政権であるのであれば、さまざまな中継ぎを使う投手運用であることから、中継ぎ投手の先発転向はかなり難しかったのかなと思います。
しかし三浦監督は、先発中心の投手運用を目指しているのではないかと思います。
理由としては、三浦監督の投手コーチ時代の投手運用が先発に少しでも長い回を投げさせるものだったからです。
もし三浦監督が投手コーチ時代と同様の投手運用をするのであれば、今ほどの中継ぎの数は必要なく、
何人かに先発転向をさせる余地があるのではないかと思います。
先発投手のような中継ぎ投手が増えている現状と三浦監督の采配の色的に、中継ぎ投手の先発転向はありえない話ではないのかなと思いました。
今回の話は以上です。
次回は先発・中継ぎを含めて投球数からベイスターズの投手陣を見ていきたいと思います。
(注)上のグラフで集計した投球数は、オープナーで先発として登板した中継ぎ投手の投球数も含めたものです。具体的には、8月10日の武藤、8月23日の伊勢、9月3日のパットン、10月1日の武藤、10月7日の平田、10月25日の武藤の先発の投球数を上のグラフの投球数に加えています。