ベイスターズを感じる

ベイスターズについて感じたままを書いています。

なぜ去年得点効率が悪かったのか

今回は前回の四球攻めについての投稿の続きで、打線について書きたいと思います。

これまでのラミレス監督時代の打線の組み方の特徴と、その反省からこれからどのような打線を組むべきかを書いていきたいと思います。

ある一定の時点までは有効に機能していたラミレス監督の打線の組み方が、去年突然機能しなくなったことと、そのことから打線をどのように組むべきかを書いていきたいと思います。

 

前回、去年4番、5番打者のフォアボールが激減したことと、4番、5番のフォアボールの減少が下位打線の打力上昇によってクリーンアップの四球攻めがされなくなったから起こったということを書きました。

しかし、下位打線の打力が向上し、チーム打率・チーム本塁打数がリーグ1位だったにも関わらず、得点数はリーグ3位と打てた割に得点が伸びませんでした。

長年の課題だった下位打線の貧弱さが解消されても効率よく得点できなかったことには打線の組み方の悪さが関係していると思います。

 

ラミレス監督の打線の組み方は、基本的に2〜5番に強打者を並べて、8番投手9番野手を採用するというものでした。

2〜5番に並ぶ選手は、ソト、ロペス、筒香、宮崎(去年から筒香が抜けて佐野、オースティンが入る)でした。ラミレス監督が組む打線の意図としては、これら2〜5番に並ぶ選手のみを最適化してその中での得点効率を上げるというものだったと思います。

この意図で打線を組むことは、以前のように下位打線が貧弱であれば良い得点効率を出すことができたと思います。

下位打線が貧弱な場合、打線を簡略化して書くと、

1番 打力:

2番 打力:

3番 打力:

4番 打力:

5番 打力:

6番 打力:

7番 打力:

8番 投手

9番 打力:

となります。

この打線の場合、得点が取れる可能性が高いのは8、9、1番で攻撃がスタートするときです。8〜1番でチャンスを作り、後ろに強打者を控える2〜3番(フリースインガーの打者)でストライク勝負をさせ、2〜3番打者が打てる確率を上げていくという流れだと思います。

この打線の場合、8〜1番でチャンスを作ることができれば高い確率でビッグイニングを作ることができます。ビッグイニングを作ることにより得点効率を上げていると言えると思います。

しかし、8〜1番で攻撃が始まらない場合、チャンスを作っても貧弱な下位打線に回ってくるのでそこで得点をあげることができず、ホームランでしか得点を取ることができなくなっていました。

これが一昨年までの基本的な打線状態だと思います。

 

しかし去年、下位打線の厚みが増したことでこの状況が一変します。

下位打線に厚みが出たので、去年の打線を簡略化して書くと、

1番 打力:

2番 打力:

3番 打力:

4番 打力:

5番 打力:

6番 打力:

7番 打力:

8番 投手

9番 打力: →戸柱選手の打撃成績を考慮

となります。

この場合、8〜1番以外の打順から攻撃が始まって下位打線でチャンスが回ってきても得点を期待できるのですが、いざ6番、7番でチャンスが回ってくると勝負の中で8番の投手の影がちらついてきます。

せっかく6番、7番に良い打者が並んでいても8番に投手がいるので、その良さが活かしきれていないように感じます。

また去年の得点効率の悪さには、2番、3番を務めるソト選手、ロペス選手の不振、オースティン選手の故障離脱の影響もあります。

ビッグイニングの源泉だった2番、3番打者が不振や故障離脱に陥ったことにより、ビッグイニングを高確率で作ることができなくなり、それに伴って得点効率も悪くなっていってしまったように感じます。

上手く8〜1番でチャンスを作って2番、3番を迎えても得点を取ることができないことが多かったように思います。

去年の得点効率の悪さは、6番、7番打者の打力を活かすことができなかったことと、2番、3番打者の不振、故障離脱によるものが大きかったと思います。

 

これを改善するには、8番投手をやめ、2番に強打者を置かず、8〜1番からの攻撃によるビッグイニングに頼らない打線の構築が必要だと思います。

その基準で打線を簡略化して書くと、

1番 打力:

2番 打力:

3番 打力:

4番 打力:

5番 打力:

6番 打力:

7番 打力:

8番 打力:

9番 投手

となります。

このような打順にすると、6、7番をしっかりと機能させることができ、2番に強打者を置かないことで小技も含め、ビッグイニングに頼らない打線の構造ができると思います。

また四球攻めがされなくなったことで、5番、6番にも心置きなくフリースインガーの選手を置くことも可能になってくると思います。

1〜4番で大きなチャンスを作り、5番、6番のフリースインガーの一発で大量得点を取ることも可能だと思います。

ビッグイニングに頼らない打線でありながら、ビッグイニングを作ることもできないわけではないという打線になります。

去年も終盤あたりにはこのような打線の組み方になっているなと感じていて、フリースインガーのロペス選手が5番か6番に入り、決勝打を何本も打っていた姿は記憶に新しいと思います。

 

今年から三浦監督になり、この2番に強打者を置かず、9番には投手を入れるという流れにさらに拍車がかかっています。

去年下位打線に入っていた選手が去年通り打てることができ(それかつ外国人野手が入国でき)れば、三浦監督のスモールベースボール路線だと去年より得点効率が上がっていくんじゃないかなと思います。

 

今回は以上です。